カテゴリー : コラム

キラキラネームに悪戦苦闘

顧問先の確定申告書を作成するときに思わぬところで時間をとられてしまうのが、扶養親族の名前入力です。
最近のお子様の名前は読めないものが多いですが、最もやっかいなのがパソコンで漢字変換できない文字を使用している場合です。
見たことがない漢字でも読み方をいろいろ想像して変換を試みるのですが、どうやっても漢字変換できない文字に出くわすと、「あぁ、無駄に時間をとられた…」と思わずため息をついてしまいます。

最終手段としてIMEパッドを呼び出して手書きすると漢字入力できるのですが、この作業をさせてしまうような漢字を名前に使うのはいかがなものかと憤慨してしまうのです!
この子は今後多くの人に迷惑をかけてしまうのだろうな…と思うとやりきれません。
これからお子様に名付けをする方にお願いです。
読みは当て字でも何でも結構ですので、漢字はパソコンで変換候補に挙がるものを使ってください。
この情報化時代にパソコンで容易に名前を入力できないのは致命的です。
お子様の将来のためにもよろしくお願いしたいところです。

軽減税率断固反対!

衆議院選挙の注目点の一つでもある軽減税率ですが、以前から書いてます通り導入は勘弁していただきたいところです。
導入する場合は8%を基礎にするらしいですので、生活必需品は8%でそれ以外は10%なのでしょうか。
そんな程度ならそもそも10%にしなければいいのに…と感じる方が多いのではないでしょうか。
どうせやるなら5%あるいは0%にしないとインパクトがありません。
やってもらったら困るので私はあくまで導入反対ですが。

軽減税率を導入すると、モノを売り買いする際に常に消費税のことを考えないといけません。
軽減措置を受けるため、食品でないものにガムやあめをつけて食品として販売されるでしょう。
税理士未関与の事業者が作成する消費税申告書は間違いだらけになるでしょう。
その結果、ただでさえ職員数が減っている税務署の負担は更に増大するでしょう。
その辺りの不都合さや見えないコストも想定に入れて判断をしていただきたいところです。

最近目立つ相談事案で疑問に思うこと

自宅等の不動産を子供に贈与したい、またはすでに贈与したという方からの相談が増えています。
司法書士から不動産贈与の提案があったという話が多いです。
資産家ならまだよいのですが、疑問なのはそもそも相続税対策をする必要がない方からの相談です。

収益物件であれば、毎年の賃料を相続人に移すことで相続財産の蓄積を防げるため、メリットはあります。
しかし自宅や山林、空き地を生前贈与することが果たして得策なのでしょうか。
私の考えですが、不動産取得税・登録免許税・登記費用・贈与税を負担し、時間と手間をかけてまですることではないと思います。
相続発生時における登記であれば不動産取得税もかからず、別途手間がかかることもありません。

来年からの相続税増税を受けて何かしなければ!と考える方が増えているからなのでしょうが、時間とコストをかけて意味のないことをしても仕方ありません。
いきなり何かを始めるのではなく、財産目録を作成して税理士に相談するところから始められることをお勧めします。

不動産神話の呪縛

 バブル時代には相続税対策として土地やマンション等の不動産を購入することが流行しました。当時は不動産価格がどんどん上昇していて路線価の上昇が追いつかず、時価と相続税評価額に大きな乖離が発生したために節税ができました。
 この節税策は不動産価格が上昇し続けることが前提のスキームです。今ではこの前提条件が崩れていますので、もはや相続税対策にはならないと考えるべきです。しかしながら、現在でも不動産購入=相続税対策という概念が根強く残っています。たしかに現金のままよりは不動産に変えた方が相続税評価額は減少しますが、値下がりリスクや毎年の固定資産税負担、相続争い等のデメリットを考えると、不動産購入は得策とは言えません。
 土地をたくさんお持ちの資産家には、不動産業者の営業マンから「賃貸アパートを建てて相続税対策しませんか?」という提案を受けることが多いと思います。しかし、日本はすでに人口減少時代に入っており、空き家もどんどん増えています。このような状況ではうまくいく保証はどこにもありません。もしやるのであれば不動産賃貸業を事業として本気で取り組む意気込みが必要かと思います。

消費税増税によるまやかしにご注意を

4月から消費税が上がって3ヶ月少々が経過しました。
売上の反動減はそれほどなかったようですが、私が気にかけているのは消費税の納税です。
今後、順次増税後の消費税の申告納付が始まるわけですが、納税額に驚く方が続出すると思います。
なぜかと言うと、これまでと比較して納税額が単純計算で1.6倍になるのですから…

最近、特に売上が伸びたわけでもないのに資金繰りがよくなったという経営者の方はおられませんか?
そういう方は要注意です!
消費税の預かり金が増えたためにお金が会社に残るからであって、本当は決して手をつけてはいけないお金なのです。
とはいえ、お金に色はついていませんので、何も考えずに日々のやり繰りに使ってしまうのが普通だと思います。

そういう方には、いざ申告というときに困らないよう、平時からの消費税積み立てをお勧めします。
納付が遅れて延滞税を払うことほど損なことはありませんので。