世界同時株安です

ギリシャ情勢が一旦落ち着いた後に株価は上昇していましたが、再び下落の一途を辿っています。
本質的な解決がなされておらず危機がまたぶりかえしてきただけであり、当然の結果だろうと思います。
ギリシャがユーロ離脱というシナリオに進むのかどうかが次の焦点になりそうです。

株安と同時に円高も進んでおり、もうすぐ為替介入をしていた水準まできています。
円高は悪いという論調が多いですが、円高が困るのは輸出企業だけで、ほとんどの企業と個人にとってはやや円高がよいのです。
円安になれば、食料や燃料、雑貨等の輸入に頼っているものすべてが値上がりし、国民生活に直接影響を与えます。
「リスク回避の円買い」という言葉を経済ニュースでよく聞きますが、この言葉を聞けているうちは日本は大丈夫です。
危機が起こったときこそ人は本音で行動するのであり、その時に日本が選ばれるのですからたいしたものです。

首相、軽減税率導入も検討?

消費税増税で議題に上がる軽減税率ですが、何のことかというと、要は品目ごとに税率を変えようということです。
低所得者対策で食品類は税率を下げようというのはごもっともなのですが、消費税の計算をする者にとっては一大事です。
事業者の事務負担が激しく増大します。
何より、軽減税率の対象品目の線引きをどうするのか?
おもちゃがメインでガムが1つだけ入っている、スーパーの食料売場でよく売っているやつがどの税率に該当するのかが楽しみです。

決算は誰のため?

税理士事務所にとって、5月は3月決算法人の確定申告で非常に忙しい時期です。
確定申告のためには決算が確定しなければならず、決算確定→確定申告という手続きになります。
税務申告のために決算を行うという認識でいる経営者の方もおられますが、果たしてそれは正しいのでしょうか?
税務申告は納税者としての義務を果たすものであり、決算の副次的なものでしかありません。
決算の意義は、1年ごとに自社の業績をきちんと把握し、次期以降どういう経営方針でいくかの指針にすることです。
また、決算書は社長の通信簿でもありますので、是非ともよい通信簿になるよう日々の経営の手助けをできればと思います。

中小企業再生の本を読みました

経営コンサルタントの方が、事例をもとに顧問先にどうアドバイスすべきかを書いた本を読みました。
税理士にとっても企業再生は使命の一つであり、私の専門分野にしたいと考えるところです。
実際にリスケ実現に向けて銀行と交渉中の得意先も存在します。
金融円滑化法によりリスケをすること自体は容易になりましたが、リスケは単に延命しているだけで、根本的な解決策ではありません。
リスケをしている間に本業の建て直しを図らなければなりません。
病気に例えると、輸血しているだけでは治らず、手術が必要なのと同じです。
病気は早期発見が重要になるのと同様、企業経営においても早期に対応することが重要になります。
会社を取り巻く環境の変化に気づかず放置していると、いつの間にか資金繰りが苦しくなり、借りては返す自転車操業になってしまいます。
いったん自転車操業に陥ってしまうと、なかなか抜け出すことができません。
いかに早く変化に気づくか? まず気づくべきなのはもちろん社長です。
社長がその変化に気づかないときは、その次に気づかなければならないのは顧問税理士です。
私は変化を見逃さない税理士であるべく日々精進しております。

株式投資はギャンブル?

株式投資はギャンブルだと感じる方もいらっしゃるかと思いますが、全くそんなことはありません。
よい会社の株式を適正以下の価格で買うことは、ギャンブルではありません。
(丁半ばくちで株を買うことはギャンブル以外の何物でもないですが…)
重要なのは、よい会社をどうやって見分けるか?です。
そのためには表面上ではなく会社の中身を知らなければなりません。
会社の中身を知るにはどうするか?
それは財務諸表を読むのが近道になります。
資産と負債のバランスは?流動比率は?借入れは多くないか?利益率は高いか?
自分なりに重視するポイントを決めて、それに合致する会社を探すのが株式投資の一つのやり方です。

私も最初のうちは財務諸表の読み方など全くわかりませんでした。
…これを読み解くにはどうやら「簿記」の知識が必要らしい。
複式簿記の世界と出会うきっかけを与えてくれたのが株式投資でした。
理系一直線だった私にとって、簿記は大変新鮮かつ興味深いものでした。
この道を進むとどうなるものか、ということで色々調べると、会計士と税理士に辿り着きました。
資格の取りやすさと仕事の面白さを考慮した結果、税理士を目指すことに決め、今に至っています。
投資の話から道がそれましたが、簿記検定や税理士試験の勉強についてもそのうち書こうと思っています。